J − ボートのスピードに無視できない −
重量/パワー比

なぜか、圧倒的にトップスピードにまさる船が周回タイムでは並んでしまう

私共がサーキットレース場を開設して、限られたコース内で周回スピードを競う様になって、実戦からいろいろな事を学びデーターに基づく積み重ねの中から、重量/パワー比の問題を無視して、スピードのレベルアップは望めないことをつくづく感じたからです。

◇ここで重量/パワー比について考えてみたいと思います。

<実艇のレースを参考に考える>

レース観戦時の写真です。

@船体サイズ
Aエンジン排気量
B船体総重量
上記の3つの制限枠内でスピードを競われているのは重量/パワー比で大きな格差が無い中でスピードを競う事にあるからだと思います。
◇実艇ですら重量差25Kgがカバーできない!
F550(排気量550CCクラス)のレースを観戦していて、ドライバー同士の会話で・・・彼女は45Kg位なのに俺の体重は70Kg、勝てるわけがないよ。という事を耳にして、これはズバリ重量/パワー比の話であったと確信しました。

<重たい船では勝負にならん>

  私共が行っているサーキットレースで写真のレディホーク21のワンメークレースのシリーズチャンピオン戦を続けていてはっきりと結果が出ている事は、修理が度重なり全備重量が2800gに届いてしまうと上位クラスは望めない練習艇となってしまう事です。
◇接水抵抗の大きさを考えてみよう!

フルパワー走航から一機にスローにした時の、そのスピードダウンを考えると、どれだけ接水抵抗値が大きいかを知るはずです。
一度沈んだ船体のプレーンに入れるまでのタイムロスも重量に比例している事でV型艇なれど重量を無視して結果を得るもの無しといえます。
周回タイムを縮めるにはいかにパワーを抜かずに急旋回させるかにかかっているからにつきる事ですが、軽量船体のなせる技です。
これがサーキットレースなのです。

《どうしたんだ!チューンドパイプ使用艇の周回タイム》
仲間達が製作した各メーカーさんの21クラスのV艇で3Kgを超えてしまっている船体は、ハイスピードエンジンチューンドサイレンサー使用の圧倒的有利なパワー条件でトップスピードは速いにもかかわらず、周回タイムに伸び悩みOSXM21船外のサムライ21に記録で優位に立てない、情けない結果となってしまうのです。

◇なぜなのか・・・その結論は・・・

 

レース観戦時の写真です。

実艇のF3000を例にとってみると重量/パワー比が1HP/1Kgという数値から生み出されるダッシュ力は車のF−1をも上回るのです。
ゼロスタートから時速100Kmに達するに3秒位だろうか、200mも走れば時速200Kmに達してしまういきおいなのです。これは船体構造と重量/パワー比、スリップ率から生まれる結果なのです。
《サーキットレースのラジコンも共通》

 

左図のサーキットレースでターンマーク4ヶ所での
 高速旋回性
 最高速までの立ち上がりタイム
 トップスピードの伸び
これらは、軽量船体であることが必須条件だからです。
しかしXM−21船外エンジンの持つパワーでのスピードにはすでに限界を感じており、より速く!を求め進化するには第2弾でパワー部の変更(エンジン)もテストしてみたいと考えるのです。
《高速急旋回》
カタマランターン・・・最近ではレディホーク21の高速旋回は半径1m位のクイックターンで走り切れます、これは見る人も驚くはずです。船体構造からくる利点だから、なせる技ですがV艇(サムライ21)ですら半径2m位のクイックターンで走り抜けているから平均スピードがアップして周回タイムが速くなるのです。
安定走行 耐波性がいい・・・重たいから得られるものではないのです、押しまくる走航ではなく水面を軽快に滑りまくる船でありたいではありませんか。
旋回性、安定性、耐波性、3拍子そろった完成度の高い船を発売するのがメーカーさんの使命であると思うのです。
搭載するエンジン出力に応じて誰もが納得して楽しめる、適切な説明書、調整アドバイス書などを入れてほしいと願うものです。

《苦言》
あいまいで閉鎖的なラジコンボートの世界
−オリジナル船では大会出場出来ない?かといって自作艇でも出場されている・・・めんどくさいいいや!自分達の仲間だけでやればいい、こんなことでラジコンスポーツの発展などはかれるはずも無いと思っているわれわれレーシングクラブの仲間達

−お知らせ−
今回の更新で、OSXM21船外エンジンを簡単にチルトコントロールで楽しむ法を記事にする予定でおりましたが、究極の走りを追求した、チルトコントロールシステム導入の超軽量レディホーク21の製作から走航までを紹介する予定にしましたので次回から紹介して参ります。
第2弾で船外機(エンジン)変更でのテスト結果を紹介します。


Copyright(C) 勝田ラジコン模型 All rights reserved